もるとです。
昨日、セゾン投信の会長である中野さんが解任という投信業界がたまげるニュースが駆け巡りました。これぞ「上り坂下り坂魔坂」であります。
セゾン投信創業者の中野晴啓会長ＣＥＯ（最高経営責任者）は１日、６月末で退任することになったと明らかにした。ブルームバーグの取材に対して述べた。28日に開催予定の株主総会で正式決定するという。（中略）中野氏は「ファンド投資家の皆さまのために誠心誠意、職務を全うしてきたことから不本意な退任だと思っている」と述べ、意思に反した人事だったと主張した。共同通信は１日、関係者の話として顧客本位で堅実な積み立てを目指す中野氏に対し、親会社クレディセゾンとの路線対立があったとして、同氏の退任は事実上の更迭とみられると伝えた。クレディセゾンの広報担当者は、答えられることはないと述べた。
いやはや、これは見事なまでのケンカ別れ。
プロスポーツの世界とかでも色々あって契約満了となった場合でさえ「わたしはチームを去りますが引き続きクラブの繁栄を祈ってます」とか「応援御願いします」とかあるものですが、会長というポストかつ業界全体の顔とも言える人が「不本意な退任だと思っている」というのは相当なもんだと感じます。
投資後の握力に定評があるセゾンの受益者ですがさすがに今回はどうでしょうか。というのは古参の方も多い故、以下の懸念が考えられます。
✅取り崩し期に入る
✅低コストインデックスファンドの浸透
セゾンのファンドは「グロバラ」のバランスファンドと「資産形成の達人」という株式100％のファンド。受益者はこれらを購入しつつ「老後は運用を続けつつ必要な分だけ取り崩す」というスタンスをセゾンのセミナーなどでは勧められていたかと思います。
セゾンの設立は2006年の6月で運用開始は2007年、つまりもう少しで20年もの運用期間になります。すでに取り崩し期に入っている受益者もそれなりの数いることでしょう。
そしてこの20年…というよりここ数年で投信業界も様変わりしました。信託報酬が0.0何%という格安コストのインデックスファンドが完全にメインストリームに。
そういったものを横目で見つつそれでも「顔の見えるファンド」ということでセゾンの購入を続けてきた受益者達は今回の更迭をどう感じるでしょうか。多少の資金の動きはあるのではという気がしてきますね。
★★★ ★★★ ★★★
中野社長のセミナーは本格的に資産形成を始めて間もない頃に一度だけ行ったことがあります。
博多駅の近くのTKPだったかな…楽天証券主催だった気がしますが約30分にも及ぶ講演を聞き「今からやろうとしていることの方向性は間違いなく正しい。」と実感することができた記憶がありますね。
当時はひふみの藤野さんやコモンズの渋澤さんとかともコラボで全国行脚しておられました。各地の方が同じ内容の講演を聞いて「自分もやろう！」と決心したことと思います。
中野さんのファンは全国にたくさんいるだろうと思いますので、これからもがんばって頂きたいです。
中野さんはこんなことでへこたれる方ではありません。
— 奥野一成｜おおぶねファンドマネージャー (@okunokazushige) 2023年6月1日
かならず、なんらかの形で運用業界にカムバックされるでしょう。 / セゾン投信、中野晴啓会長が退任 経営路線の対立で更迭か (共同通信) #NewsPicks https://t.co/tzEbBtZqg5
バフェット92歳、マンガー99歳。まだまだ中野さんにも活躍して頂きたいと願っています。
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